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室戸ジオパーク

海と陸が出会い新しい大地が誕生する最前線 室戸ジオパーク

大地の隆起の証拠2011年9月20日に世界ジオパークに認定された“室戸ジオパーク”は海洋プレートの沈み込みと室戸沖にある南海トラフに沿って起こる巨大地震によって新しい大地が誕生する最前線。室戸半島の岩石や地層には地球の営みが記録されています。

※ジオパーク(大地の公園)とは…ユネスコの支援のもとに世界ジオパークネットワークが推進しているもので、学問上重要な地質や地形を含む一種の自然公園です。ただ地質のみを対象とするものではありません。

室戸半島の地質と地形の重要性

室戸半島では白亜紀から現在にかけて、南海トラフから、ユーラシア・プレートの下に沈みこむフィリピン海プレートが関連する、地球のダイナミックな営みに生じた地質や地形を見ることができます。室戸半島の地質と地形の研究は現在も進行中で、毎年、世界各地から多くの地質学者や地質学専攻の学生がこの地を訪れているそうです。

完新世の海成段丘-室戸岬-

大地の隆起の証拠海成段丘とは海岸線に発達した階段状の地形のこといいます。大地の隆起と海面の高さの変化が繰り返され、大地が波により浸食されてつくられます。

室戸岬の海岸では、フィリピン海プレートの沈み込み帯に沿って起こる巨大地震によって引き起こされた大地の隆起の証拠を見ることができます。室戸半島に発達する完新世(約1万年前~現在)の海成段丘は、繰り返して起きる地震時の隆起の蓄積によって形成されたものです。

弘法大師行水の池■環虫類の石灰質遺骸群体と隆起したノッチ
「弘法大師行水の池」では隆起したノッチ(波食窪)を見ることができます。ノッチはかつて海水面近くで形成されたもので、現在は海抜6.0mまで隆起しています。その壁面には環形類のヤッコカンザシ(ゴカイの仲間)がすんでいた灰白色・石灰質の殻(棲管)の群体が付着。炭素14年代測定の結果によれば、この棲管は今から約2,700年~1,000年前にできました。

この付近の海岸の岩には海水面付近に現生の棲管が付着しているのを見ることができます。

弘法大師行水の池さらに「弘法大師行水の池」近くでは、タフォニも見ることができます。タフォニは、海水が岩石に付着すると、水分の蒸発とともに塩類の結晶(かたまり)ができ、この結晶の成長に伴う圧力によって岩石に割れ目ができます、これが次第に広がり穴が形成されたものです。この穴がたくさん集まると蜂の巣のように見えます。

エボシ岩■さまざまな高さに付着している環虫類の石灰質遺骸群体
エボシ岩付近の岩(斑レイ岩)には、さまざまな高さのところにヤッコカンザシの棲管の群体が付着しています。これは、南海トラフからフィリピン海プレートの下に沈み込むことによって起こる地震に伴って大地が何度も隆起したためです。

高さ4.4m付近の棲管内部の炭素14年代は外部(表面)より古く、その年代差は800年程度。これは地震のない静穏な800年間にヤッコカンザシの棲管が形成されたことを示しています。

■エボシ岩
形が烏帽子(武士や貴族が被っていた帽子)に似ていることから呼ばれるようになりました。エボシ岩は「班レイ岩」という岩石でできています。この斑レイ岩は室戸がまだ深海にあった約1400万年前に、海底下で起こったマグマ活動で、マグマが地中でゆっくり冷えて固まって斜長石や輝石の大きな結晶からな斑レイ岩ができました。白い結晶が斜長石、黒い結晶が輝石です。

マグマが砂や泥からなる地層に入り込み、砂や泥を焼いて性質が変わると岩のやけど 「ホルンフェルス」になります。

■室戸岬斑レイ岩体
斑レイ岩は黒色の中粒から粗粒の深成岩(火成岩)で、主に斜長石と輝石、および少量のかんらん石で構成され、石英は含まれません。室戸岬斑レイ岩体は最大幅220m、長さ1,800mのシル(シート状の岩体)で、約1,400万年前に津呂層の堆積岩層に調和的に貫入したものです。この岩体には鉱物の粒径と鉱物の量比の違いによる層状構造が特徴的に見られ、マグマ中における結晶の重力沈積によって形成されたと考えられます。古地磁気学データと重力による組織や構造は、この斑レイ岩体がほぼ水平に貫入し、その後、ほぼ垂直に傾いたことを示しています。中岡慎太郎像の礎石にこの斑レイ岩が使われており、白色の斜長石と黒石の輝石を含む斬新な粗粒斑レイ岩を見ることができます。

■ビシャゴ岩
ビシャゴ岩は斑レイ岩でできています。約1,400万年前、マグマが地層に貫入して固まったとされる岩で、水平に貫入したものが、その後の地殻変動により、ほぼ垂直に回転したものです。左から順番に細かい粒~粗い粒とマグマが冷された時間の長さにより模様が移り変わります。この岩には、「おさご」という絶世の美女にまつわる伝説があるそうです。

■中新世の付加体
ここでは、砂岩と泥岩の薄層が互層するタービダイト層、泥岩の気質の中に礫が含まれる土石流堆積物、砂岩の中に黒色の偽泥岩礫が含まれる地層などからなる中新世(約2,300万年~500万年前)の付加複合体(津路層)を見る事もできます。これらの地層、特にタービダイトは著しく褶曲しています。この地層にもヤッコカンザシの棲管の群体が付着しています。

■隆起した海食洞・波食台・海食崖(御厨人窟(みくろど)と神明窟(しんめいくつ))
ここには隆起した二つの海食洞、御厨人窟と神明窟があり、約1,200年前に弘法大師がこの中で修業し悟りを開いたと言われています。駐車場として使われている平地は、波食、背後の切り立った崖を海食崖といいます。

※下の画像をクリックすると拡大写真が表示されます。



タービダイト層 漣痕・砂岩岩脈-行当岬-

行当岬(ぎょうどみさき)の海岸では室戸層(約5,000万年~3,000万年前に形成された地層)のタービダイト層、砂岩岩脈、漣痕などの見事な例を見ることが出来ます。
■タービダイト層
混濁流、あるいは乱泥流によって運搬・堆積した地層で、砂岩と泥岩の互層から成ります。砂岩はしばしば級化成層します。また、脱水による皿状構造や生痕化石なども見られます。

■砂岩岩脈
砂岩岩脈は、地震時に液状化した砂が下から注入することで形成されます。したがって、砂岩岩脈は“地震の化石”と呼ばれています。ここで見られる砂岩岩脈は地層面を高角度で切っていますが、中には途中で地層面に平行に方向を変え、その結果シル(層状の貫入岩体)を形成しているものもあります。このように地層に平行なシルは塊状に砂岩層と見間違うことがあります。

■カレントリップル(漣痕)
タービダイト層の砂岩に見られるカレントリップル。波や潮流により海底にできた模様で漣(さざなみ)の化石とも言われ、地層の上下や古流向の判定に役に立ちます。

黒耳(くろみ)

海底の地すべりでできた乱雑に褶曲した地層
黒耳の海岸では室戸層の海底地すべり-土石流堆積物を見ることができます。この堆積物は、黒色の泥岩の中に複雑に褶曲した砂岩の断片を含む岩塊が雑然と分布するという特徴を示します。このような構造は海底地すべり-土石流堆積物の特徴の一つとされます。

日沖(ひおき)

灼熱の溶岩が海水で冷されできた枕状溶岩
枕状溶岩とは、上に凸で下に凹の形をした枕を積み重ねたように見える溶岩のことをいいます。枕状溶岩は溶岩が水面下の火口から噴出したり、溶岩が海に流れ込んだりして形成されます。枕の形や構造は地層の上下の判定の指標となります。ただし、この露頭は現地性のものではなく、周辺から転がってきた巨大な岩塊です。

生痕化石(せいこんかせき)

生物の暮らしの痕跡
深海生物の生きていた証拠を室戸ジオパークで発見することができます。室戸半島には、約5,600~2,500万年前に深海に降り積もった砂や泥が分布しています。この中に、大小様々な生痕化石(生物の活動した跡)を発見することができます。生痕化石とは生物が、海底の泥の中を動き回った跡や、泥を食べた跡など、生物活動の痕跡が化石になったものです。

現在、最新の機器を用いて調査を行っても、深海の生物の暮らしを明らかにすることは非常に困難です。しかし、ここではそれが陸上で見られます!そのため、太古の化石ではありますが、現在も多数生息している深海生物の「暮らしかた」を明らかにする調査研究がされ続けています。

室戸の自然・恵み
ホエールウォッチング・イルカセラピー

かつては古式捕鯨の基地として栄え、現在は、観光産業としてホエールウオッチングが盛んな室戸。岸近くから急激に落ち込む地形は、大型のマッコウクジラが現れる絶好のポイントです。

また、人と動物との交流を生む癒しの効果療法「イルカセラピー」を研究するイルカ飼育施設があり、発達障害児などへの介在活動に取り組んでいます。

■海の駅とろむ
レストランや足湯などからなる室戸岬新港内の複合施設。南側にある「室戸ドルフィンセンター」では、給餌やトレーナー体験を通して、イルカと触れ合うことが出来ます。
海の駅とろむHP⇒http://www.muroto-dc.jp/toromu/
室戸ドルフィンセンターHP⇒http://www.muroto-dc.jp/

■キラメッセ室戸
国道55号線沿いにある道の駅。特産品が買える直販所、クジラ料理が味わえるレストランに加え、古式捕鯨の資料やクジラの骨格標本を見る事ができる鯨の博物館もあります。
キラメッセ室戸HP⇒ http://www.kiramesse-muroto.jp/

室戸の植物

年間を通じて温暖な気候に恵まれた室戸岬。海岸沿いに咲くハマユウ、ハイビスカス、アロエの花などは、青い空や海とあいまって南国情緒を醸し出しています。岬一帯で見られる亜熱帯性樹林と海浜植生は学術的価値が高く、中でも、アコウ、ウバメガシ、アオギリなどの植物群落は国の天然記念物に指定。また、世界でも県東部と徳島県南部のみにしか生息しないキクの一種、シオギクの分布図としても貴重な地域です。最御崎寺や金剛頂寺の境内などでは、天然記念物のヤッコウソウも見られます。

室戸海洋深層水

海洋深層水は、光の届かない深海にある海水。表層から沈んだ無機物質の蓄積により、チッ素、リン、ケイ酸などの無機栄養塩類が豊富です。室戸沖には湧昇流があり、700~1,000mの深さから湧き上がる深層水を、比較的浅い地点で取水することができます。特徴の一つである優れた清浄性は、アトピー性皮膚炎治療などの医療、美容、食品分野で活用。また、低温安定性を生かして漁業に利用したり、熱エネルギーシステムの研究も進められています。

室戸ディープシーワールド

健康づくりができる体験交流施設と、滞在型のタラソテラピー施設からなる複合ゾーン。ミネラルバランスに優れた海洋深層水を、飲食以外でも活用できることを提案。プールや温泉、スパなどが楽しめます。施設内には、ヘルシーメニューが食べられるレストランも併設。豊かな自然環境のもと、海の恵みを体に取り込みながら心身ともにリフレッシュできる癒しの空間です!

■シレストむろと
タラソテラピーを兼ねた健康増進施設。マッサージやストレッチ運動を行う温浴プールは、海洋深層水を100%使用。さらに、フィンランドサウナや露天風呂も堪能できます。
シレストむろとHP⇒http://www.searest.co.jp/

■ウトコ ディープシーテラピーセンター&ホテル
世界的なメークアップアーティスト 故・植村秀氏プロデュースによるレストランとホテルを併設した癒しのスパ施設。個人の健やかさ、美しさが引き出せるよう目的に合わせた多彩なプログラムが用意されています。
ウトコ ディープシーテラピーセンター&ホテル⇒http://www.utocods.co.jp/

室戸の文化・歴史
四国霊場と遍路道

およそ1,200年前に弘法大師によって開設された四国八十八ヵ所。これを巡礼することを遍路といい、現在は信仰、自分探し、癒しなど、さまざまな目的で多くの人が札所を訪れています。険しい山道や、海岸など、起伏に富んだ行程であるため、修行の道場と称された高知の遍路道。今では道路が整備され、広大な太平洋を眺めながら巡礼することができます。中でも室戸は、大師が修行をした御厨人窟、行水の池など、ゆかりの場所が点在しています。

■最御崎寺(ほつみさきじ)
室戸岬周辺にある第24番札所は、高知に入って最初の霊場。大師が刻んだ秘仏の虚空蔵菩薩が本尊です。境内の鐘石は空海七不思議の一つです。
最御崎寺までのアクセスマップ

■津照寺(しんしょうじ)
室津港を見下ろす小高い山の上にある第25番札所。本尊の延命地蔵菩薩は、海上守護の楫取地蔵として漁師から篤く信仰されています。
津照寺までのアクセスマップ

■金剛頂寺(こんごうちょうじ)
行当岬周辺の高台に建つ第26番札所。大師の旅壇具や密教法具など、数多くの重要文化財を保存。境内のヤッコソウは県の天然記念物です。
金剛頂寺までのアクセスマップ

室戸の食文化

かつて遠洋漁業の基地として栄え、現在はトコブシやキンメダイなどの漁が盛んな室戸。また、果実栽培に適した温暖な気候を活かして、ブンタン、ポンカンなどの柑橘や早生ビワの産地にもなっています。さらに、ミネラル豊富な室戸海洋深層水を利用した米やナス、トマトなどの栽培も行われています。

吉良川の町並み

高知県で唯一の重要伝統的建造物群保存地区。明治から大正にかけて製炭業で栄えた吉良川には、往時をしのぶ商家のまちなみが今も残ります。土佐漆喰の白壁やそれを守る役割を持つ水切り瓦、「いしぐろ」と呼ばれる石垣など、高知の厳しい気候風土に備えた建築様式が特徴です。古民家を活用した「吉良川まちなみ館」では、吉良川の歴史や風土、建築様式を紹介。また、町並み保存会によるボランティアガイドも行われています。

■水切り瓦
激しく打ち付ける雨から、漆喰壁を保護するために施された小さな庇。白壁に、幾重にも走る黒い水切り瓦は美しいコントラストとなり、当時、建築意匠として好んで用いられていました。これは富の証とも言われています。

■いしぐろ
浜や河原の石を利用して作った頑丈な石垣塀。台風の襲来が多い室戸では、防風壁としてこれを周囲に巡らせて、強風から家屋を守りました。割り石の小口を見せて積んだ装飾的なものもみられます。

土佐備長炭

良質で火力が強いことで定評のある土佐備長炭。ウバメガシを原料とし、1,000℃を超える高温で焼き上げた白炭でし。京阪神との交易によって吉良川の繁栄の礎となった土佐備長炭は、現在も80%以上が室戸市で生産されています。

室戸までの交通情報

■車
高知市から国道55号を約80km、約1時間50分
徳島市から国道55号を約130km、約2時間50分
高松市から高松・高知自動車道、国道55号線を約190km、約3時間30分
松山市から松山・高知自動車道、国道55号線を約220km、約3時間40分

■バス
高知市から室戸岬、甲浦行きバスなどで約2時間40分
大阪駅前・なんばから室戸行き高速バスで約5時間50分

■航空
高知龍馬空港へは、羽田・名古屋・伊丹・福岡の各空港より直行便あり

■鉄道
JR高知駅からJR土讃線、ごめん・なはり線で奈半利駅へ約1時間30分。奈半利駅から室戸岬、甲浦行きバスなどで40分
JR徳島駅からJR牟岐線、阿佐東線で甲浦駅へ約2時間10分、甲浦駅から安芸行きバスで約1時間5分



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